武田信玄公の御生涯に深い敬慕の念を抱いている、管理人・大膳大夫カツヤの徒然なる日記を紹介致します。


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宿命のライバル -信玄と謙信- 【両雄ポエム合戦】


前回は、宿命のライバル武田信玄と上杉謙信について…
両雄が作った詩を通して比較しようとしましたが…(汗)なんだか余談にばか
り逸れてしまい…結局ナポレオンと伊達政宗について書いたところで終わって
しまいました。
とほほほほ…(^^;

そうそう!昨日のWBCは興奮しましたね~!イチローカッコよすぎです♪
爽快爽快!なんでもTBSのLIVE中継は視聴率50%を越えたとか…

…なんてことを書いていたら、また本題から外れてしまいますね(自爆)
(↑若干確信犯です:苦笑)

さてさて!では武田信玄と上杉謙信に話を戻しましょう…(笑)
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       【大膳大夫カツヤ所蔵 五雲亭貞秀作 川中島大合戦】

武田信玄と上杉謙信は言わずと知れた戦国屈指の名将ですが…
名将であると同時に、当代きっての教養人・文人でもありました。両雄は合戦
と領国経営の合間に、数多くの詩歌を後世に残しています。

信玄と謙信…両雄が自然と醸し出す「風雅を愛する雅なインテリ像」は、戦国バブルの寵児のような織田信長、豊臣秀吉、徳川家康などの…所謂「成り上がり大名」には、あまり見られない傾向と言えるでしょう(失礼:笑)

【↑逆に彼らには信玄や謙信には見られないような新しさが感じられて魅力的なのですがね♪】

たまには、前回紹介した伊達政宗のように傑出した芸術家肌の武将も現れますが…信玄と謙信の芸術性には、他と一線を画すような格調の高さ…気高さ…高貴なオーラを感じずにはいられません。

そういう意味において信玄と謙信は、混沌とした下克上の世には何だか似つかわしくない(笑)王朝時代の典雅な香りのする特異な武将と謂わざるを得ません。なんだか…「源平の時代から突然、混沌とした戦国時代にタイムスリップしてきた…貴族としての武士…」というような印象を受けてしまうのです。

長講釈が過ぎますね(苦笑)
それでは実際に両雄の漢詩を見てゆくことにしましょう!
まずは上杉謙信の有名な漢詩から…

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霜は軍営に満ちて秋気清し
数行の過雁 月に三更
越山併せ得たり能州の景
遮漠(さもあらばあれ)、家郷のものの遠征を思うは


とっても爽やかで古武士らしい謙信の心情が窺えるような詩でしょ♪
何だか月光を浴びながら…詩作に耽る謙信が脳裏に浮かび上がって来るような気がして…僕はこの詩が大好きなのです(^-^)

余談になりますが、上杉謙信は大の酒好きでした。
戦場に在るときもお酒を嗜んでいたようで…謙信が愛用したという「馬上杯」
が現在まで伝わっています。馬上杯とは…その名の如く、戦場で馬に乗りながらお酒を呑む為に作られた杯です!よほどお酒が好きだったんでしょうね♪

…そんな謙信の辞世の詩…

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一期の栄華 一杯の酒
四十九年は 一睡の間
生を知らず また死も知らず
歳月ただ夢中の如し


自分が一生をかけて築き上げた栄華は「一杯の酒」に等しい。
四十九年の生涯は一睡の夢のようだ…。戦場に生き!戦場に死んでいった男の「悟りの境地」でしょうか…?やはり謙信は爽やかな男だったようですね♪

つづいては武田信玄の漢詩を見てみましょう…

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春山笑うが如し
簷外(えんがい)の風光分外新たなり
簾を捲いて山色吟味を悩ます
孱(さん)顔も亦蛾眉の趣き有り
一笑あい然として美人の如し


なんだか凄く難しい詩ですね(汗)
それだけに信玄の持つ学識の深さと感性の豊かさが垣間見れる詩です。

意味を簡単に訳すと…
軒先から独り、簾をまいて遠い山々を見た。険しい山肌も春の陽光に溶けている。たなびく雲間から見る春の景色は…ほほえむ美女のように美しい。私は詩作もままならずに…その春の美しさに身をこがしている…

春の美しさに身をこがす…とか…ほほえむ美女のように美しい…とか…
なんだか信玄の表現は可愛らしいですね(笑)
とても真面目な人柄で…感受性豊かな信玄の実像が垣間見れます♪

つぎに信玄の有名な和歌を御紹介致しましょう♪
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さそはずは くやしからまし桜花
                   
        さねこん頃は 雪の降る寺


この歌には一つの情景が付随します…

ある日…信玄の親友・快川和尚が信玄に使いを送りました。

「お寺の山門の両袖の桜がようやく咲き始めました。この花の下に一席を設けてお待ちしております…是非いらして下さい」

信玄は出陣などで何かと忙しかったのですが…「花というのに参上しないのは野暮だな…」ということで立ち寄ることにしました。そして寺の僧侶たちと挨拶を交わすと…家臣に紙と硯を用意させて上の歌を詠んだのでした。

(意味)
桜の花に誘われて…今日来なければとても後悔したことでしょう。
また次に、この寺を訪ねる頃には雪見の季節になっているのでしょうか…。

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宿命のライバル武田信玄と上杉謙信…いかがですか?
彼らが勇猛な武将であるばかりでなく、とても繊細で高貴な詩人であったことが御理解頂けたかと思います。

戦国という過酷な時代に生まれ…戦い続けることを運命付けられた二人…

もしも二人が、平和な時代に生まれたならば…意外と酒を酌み交わして詩を語る「無二の親友」になったりしていたのではないかな…(笑)僕は時々そう思うことがあります。

詩人としても並び立つ両雄…
さてさて…あなたは武田信玄派?それとも上杉謙信派?

僕は二人とも大好きです♪(爆)


   -つづく-
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by takedasikon | 2006-03-20 18:40 | 武田信玄